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自分でくすぐってもくすぐったくないわけ?
 2004年に出版された「何故だ?解決大辞典」(宝島社)に、テーマ「自分でくすぐっても、くすぐったくないのはなぜ?」があります。

それによると、くすぐられるという刺激がどのような経路で知覚されるかといえば、まず皮膚の受容器で受けた刺激が感覚神経を通って脊髄に入り、そこから大脳の視床という部位にある体性感覚野という領域に入る。この段階で刺激は意識にのぼる。ただし、知覚の統合や判断などは一次感覚野というところで行われる。

ためしに、、くすぐったときの体性感覚野の興奮状態をfMRI(機能的磁気共鳴画像)で見てみると、他人にくすぐられたときは活動レベルが上がるのに対して、自分でくすぐったときにはあまり興奮しないことが確かめられた。やはり、自分でくすぐるとくすぐったくないのだ。

自分でくすぐったと時の現象は、くすぐる行為を行うとき、運動前野からでた命令は筋肉に送られると同時に運動の中枢の一つである小脳にも送られる。小脳はその命令に対する結果を予想し、予想通りの感覚刺激がきたら、無視するよう命令を下す・・・・・・のではないか。いまのところこの説がもっとも信憑性が高い。抗菌剤で有名な清水喜八郎先生(北里研究所顧問)がおっしゃるように定説がないのだ。

面白いことに、ある研究者がくすぐり装置を作り、それを操作して実験してみた。すると、操作してからくすぐるまでにタイムラグがなければ、くすぐたくなく、0.2秒があくと、くすぐったくなるという。どうやら小脳の「刺激を無視する命令」は0.2秒だけ有効のようだ。(定説?)